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余生
何事モ十年デス。アトハ、余生ト言ツテヨイ。(太宰治『右大臣実朝』)
最後の最後の
これにて完結。袴田めら『最後の制服』3巻です。
先日のエントリでもちらりと言及しましたね。クローズドな百合の良作。今巻はナレーションのキレが一段といいですね。ぐいぐいとキャラクターの内面に食いこんでくる言葉遣いがひりひりくるほど鋭い。
きわめて閉ざされた世界観の中での交流というのは些細なことでもとてつもなく重大に感じられるものですが、それが極まってくるとほんの少しのことで世界が壊れてしまうようなインパクトがあるものです。それまでのわりと太平楽で安穏とした空間が一挙に砕けていく、もちろんそれは学校という素敵な閉鎖空間からの脱却を意味しますが、それに伴う女の子たちの心の揺らぎを静かに、しかしくっきりと捉えたこの終盤のエピソードは危うくも美しいものでした。
それを踏まえて、メインカップルふたりのある意味対称的な結末がいいですね。学校という場は他のあらゆる世界と同じで永遠にいられる場所ではないわけですが、その先を見すえた時にどういう道を選ぶかについてはかなりの自由度を持っています。最後の制服を脱ぎ捨てたとて、彼女たちにはどんな居場所もどんな選択も許されている。そんな印象を感じました。

最後の制服 3 (3) 最後の制服 3 (3)
袴田 めら (2006/12/27)
芳文社
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